理事長所信

公益社団法人酒田青年会議所
2019年度 基本方針

【スローガン】

公益社団法人酒田青年会議所 第53代理事長 若村光司

基本方針

1.活気あふれるまちの実現
2.未来を担う人財の育成
3.地域の特性を活かしたまちの発信
4.独自性の価値を持つ団体へ

 

 

公益社団法人酒田青年会議所
第53代理事長 若村 光司

はじめに

 当会議所は1967年の創立以来、諸先輩の情熱と努力の積み重ねと時代に必要とされる団体として地域発展のためにご尽力されましたことに対して心より敬意を表します。これまでのひとづくり、まちづくりの歴史を紡いできたこの歩みを止めることなく我々JAYCEEは今の目まぐるしく変わる社会問題に立ち向かっていかなければなりません。

 20年後このまちを支えているのは誰でしょうか。我が国は人口減少時代を迎え経済社会に大きな影響を与えています。少子高齢化社会の最大の問題は出生率低下と労働人口の低下であり、それが原因で個人の選択肢が少なくなり、多くの組織の発展が止まり地域の成長が止まることです。自分だけが良くてもまちが無くなれば会社も家も、帰る場所も無くなることを理解しなければなりません。

 青年会議所の目的は明るい豊かな社会の創造です。ひとづくりを通してまちづくりをする団体であり、機会の提供と個人を成長させる組織であります。世襲経営者のサロンではなく社会奉仕を行う団体でもありません。新しい社会をリードするにふさわしい人財を数多くつくる団体です。JC運動は完成されたものではなく社会の進歩とともに、さらに発展していくものであります。青年という時代は成長する機会と新しいチャンスが多くありますが、そのスピードは速く、時間を取り戻すことができない貴重なものです。

 我々は明るい豊かな社会を実現するために、さらなる成長を求め、己の覚悟ある決断をしなければなりません。

行動し進化する

 もしJCに入会していなかったら。

 自分が良くなればいい、会社の売上が上がればいいと、このまちに生かされていることも気づかずに自分の事しか考えられないつまらない人生を過ごしていたかもしれません。

 先輩よりよく言われた、返事は「Yes」か「はい」で、どちらにせよ前に進むしかない。難題を言われても「はい」と言ってから考えて、できないという理由はどうでもよく、まずは行動することが重要である。すなわち「できる」か「できない」の判断ではなく、「やる」か「やらない」かの判断であり、すべてをやるという方向に進めることで、成功する確率は断然上がります。

 組織であれば「やる」と決断し行動する人財が多くいれば成長のスピードは加速します。まちの未来を考える市民が多ければ行動力となり運動に変化し、まちに好循環が生まれます。青年に成長の機会を与えることを使命とする青年会議所にとって、会員拡大活動はその使命を達成するための最大の運動発信です。地元企業との最大の接点であり、組織をさらに進化させる原動力となります。青年会議所はどんなに有能な会員であっても満40歳で卒業しなければなりません。そして、この年齢制限により若さを失わずに未来に向かった前向きな運動を展開し、メンバーになることで素晴らしい仲間と成長の機会を得ることができます。社会を動かす力を持つのは青年であり、機動的に決定する会議を通して挑戦する機会を作り出すことで成長させ、ちからある青年を増やさなければなりません。

 会員拡大には賛否がありますが、県内ではピーク時約1478名の会員が所属し、現在は約700名でこの先3年で卒業する会員が300名いる現実。

 まだ見ぬ新しい仲間へこの運動を発信し続け、より多くの事業を展開するために、まちの存続を懸けて地域を巻込んだ会員拡大を遂行することで未来のつよいリーダーが生まれます。

入会を決めた理由を思い出してください。
JCの活動内容か、JCの魅力か、まちづくりがしたいからか。
目の前のあなたを見て入会を決意したはずです。

継続

 まちづくりは、行政や多くの団体がそれぞれの立場と視点で行動を起こしています。当会議所は、単年度制でありますが活気あふれる酒田を実現するために継続事業として取り組んでいるのが酒田まつりです。1996年に当会議所30周年記念事業として6mの山鉾が完成し90年ぶりに山鉾がよみがえりました。2008年には100年ぶりに20mの立て山鉾が復活。昨年は震災後8年ぶりに市内巡行を実現し、市民を魅了することができました。

 青年会議所が中心となって本まつりの運営や立て山鉾製作を行っていますが、その背景には山鉾の老朽化、製作に関しての技術継承、立て山鉾の保管倉庫の老朽化にともない維持する場所が無くなるという問題に直面しています。これまでに山鉾の製作、巡行を行いながらも歴史や関わり方についても多くの議論を進めて参りましたが、担いの多さと本来の意味が希薄になりまちづくり・ひとづくりと自己成長の場からかけ離れてきている現実もあります。

 この地域に欠かすことのできないこの運動を未来へと繋いでいくために、もう一度創始の思いを理解して酒田まつり事業を展開し、市民を巻き込み行政とともに組織力で酒田まつりを創りあげていきます。

当たり前という価値観が通用しなくなる

 誰もが未来が不安と感じる。一年後はどう変化しているか分からないほど進化の速い時代であり、ましてや5年10年先にどうなっているかなど予測できない。

 社会の速度が加速していく中、2045年問題と言われているシンギュラリティはもうすでに始まっているのではないでしょうか。行動を起こそうと思った時にはすでに遅く、手を出すことすらできなくなるということです。そして、若い世代が東京圏へ流出する社会減と、出生率が低下する自然減により都市部に比べ数十年も早く人口減少しており、2025年には1.8人で高齢者1人を支えることになり2050年には酒田市・遊佐町は人口の半分以下になると予想されています。我々の子どもたちの世代は未来のこの地で幸せな家庭を築けるでしょうか。

 現在の日本の教育では「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・共働性」いわゆる人間力の低下につながっています。必要なことは人間力を高め地元に定着させ地域社会の担い手を育てることです。誰しもが自分の育った地域には愛着があるはずですが、外の世界を見ることで多くの出会いと学びを繰り返し、経験を積むことで改めて自らが育ったこの地域の良さを知ります。都市へのあこがれだけで移住する若者に対して地方の魅力やこれから発展する姿を伝えUターンもふまえた機会づくりと、都心でしか得る事の出来ない教育や情報を発信することにより教育水準を上げながら人口流出を抑えることで、若者の定着率を向上させなければなりません。

 地域産業の活性化は企業の働き方も多種多様の手段が求められる時代に突入してきます。

これからの発信

 もともと日本列島は天変地異が多い国ですが、気候変動の増大と数百年に一度の災害といったような想定外の自然災害が起こり過去の経験を超える事態が多発しています。明治から近代化のなかで自然と闘い、力でねじ伏せながら国土利用を広げた結果、それが崩壊してきています。

 この地域には鳥海山と最上川、そして日本海に面し恵まれた資源の宝庫であり、幸いにも大きな災害がないことがこの地域の最大の魅力となってくるのではないでしょうか。この北庄内は世界に発信できる観光資源と特産物が数多く生産されており、魅力的なコンテンツの固まりが存在することを、どう生かして発信するべきかが重要です。

 インバウンド関連事業の発展という日本の新たな成功体験を築くことも大事です。インバウンドとは顧客が来日してモノを購入し自ら持ち帰ってくれる「輸出」産業なので、とても効率的です。購買意欲を高める社会的インフラとしても、都市部だけではなく地方からの潜在的な魅力の発掘と発信による、新たな地域資源・観光資源の創出をしなければなりません。年齢や性別国籍を問わずに多くの市民の方々と対話し地域の魅力を世界に発信することで地方と世界をつなぎ、端的ではなく持続可能な地域の活性化を目指していきます。

独自性の価値をもつ団体へ

 現在は公益社団法人、一般社団法人、任意団体との3つが存在していますが、公益社団法人格である我々はその制度を遵守することで組織運営に支障をきたしています。青年会議所は独立した組織運営をできる団体でありながら、国の制約を受け自由な活動ができなくなっているのが現状です。特に予算面では厳しい制約があり公益事業費比率を厳守するための事業計画を組むことにより、人財育成にかける時間と費用が希薄になってきています。JCはどの法人格であっても地域のための政策立案団体です。法人格の見直しを含め青年会議所の在り方を再考し、独自性の価値をもつ団体になるために組織を拡大していかなければなりません。公益を目的とする青年会議所の社会的な立ち位置や、地域がよくなるために運動展開することに変わりはありません。

 6年間公益社団法人として活動してきた酒田青年会議所は、今以上に地域を発展させるつよい団体となるために、一般社団法人格へと移行し、人財育成を行う環境をつくることでさらに組織力とJCの価値を高めつよい運動を発信します。

結びに

 青年会議所に入会するとまったく分からない分野で先輩達が討論をしていた。時が立つといつの間にか自分もその話題に入り込み様々な分野で発言をするようになっていた。

 まちのことなど考えたこともない男がたった数年で、少しでも酒田がよくなることを考え発言し事業構築し運動展開していく。自分のお金と時間を使ってまちのことを徹底的に討論し、自己成長を繰り返し活気あるまちの実現を目指しているのが53年間続いているのが酒田青年会議所なのです。

誰もが幸せになりたい。
大切な家族を守り、
大切な人を喜ばせ、
笑顔でいたいから。

だから我々責任世代が、地域社会を巻込み率先して行動しなければならないのです。

明日も今日が続くという根拠の無い期待をせずに
覚悟ある決断で勇気をもって行動し
未来のためにつよくなろう